友野詳先生の代表作、ルナル・サーガとコクーン・ワールドが復刊されました!
イラストも、新しく書き下ろされています。
ルナル・サーガに出会ってなければ私はハイファンタジーの文章を書いていなかったかもしれません。それほど衝撃的な出会いです。
ルナル・サーガはTRPGのリプレイ本があり、3巻以降はリプレイのシナリオに沿った話の展開になっていきます。2巻まではその前日譚といった形です。
昔の本はセル画のような口絵と表紙でしたが、新装版では淡い色使いです。どちらのイラストも素敵です。
1巻では、双子の主人公アンディとエフィが父の仇を討つために旅をして、悪魔教団と戦うところから始まります。
そして手がかりを得て、向かったところである出会いがあり、<結社>という謎の組織の争いに巻き込まれていくことになります。
私がこの本に出会ったのは高校の時(高校の図書館にルナル・サーガ本編と完結編が置いてあった)のですが、初見ではちょっと重たくて1巻2巻は斜め読みでした3巻からは急にテンポがよくなり、驚くほど面白く読めました。2巻までと3巻からとどう違うのか、と思っていますと後に3巻以降はTRPGを元に書かれているという事を知りました。実際にTRPGのセッションを元に描かれているせいか、敵も味方も生き生きと感じられました。
他にもルナルの世界の話はいくつかあり、小説化されずリプレイだけ出てたりするので、小説化を願ってやみません!
コクーン・ワールドはファイブリアシリーズという、ソード・ワールドを全体的にパロったシリーズの最初の話です。
後の世界が傾いたティルト・ワールド、コクーン・ワールドの十数年後の話アビス・ワールド、そして話の締めくくりであり世界の存亡を掛けた戦いである、ザ・ラスト・オブ・ファイブリアは持っていたのですが、何故かコクーン・ワールドだけは見てなかったんですよね。卑屈に精霊にお願いする精霊魔法、神様をおだてて「できないわけないよね」と脅迫的に祈る神聖魔法。
ドタバタしていてとても面白いです。
コクーン・ワールド以降も是非復刊して欲しいものです。
一番このシリーズで心ひかれたのはアビス・ワールド、広告のキャッチフレーズ「人喰い穴に入っちゃった」です。
後書きの初っ端を高笑いで始める友野詳先生の復刊プロジェクト。面白いので是非買ってみてください!